
SNSで被害に遭い、同じ手口による被害者を増やさないために注意喚起の投稿をしたにもかかわらず、相手から突然「発信者情報開示請求の意見照会書」が届くケースが近年増えています。被害事実が確かであっても、相手に名誉毀損と主張され、反証を行わなければ「虚偽の投稿をした側」と扱われてしまう危険があります。さらに、意見照会書は前触れなく届くため、驚きやショックから投稿を削除したり、感情的に反論したりしてしまい、その対応が後に不利にはたらくことも少なくありません。特に問題なのは、意見照会書の回答期限が約2週間と非常に短い一方で、SNS取引に関する証拠はDM・送金履歴・アカウントの変遷など複数の場所に散らばっており、個人の力だけでは短時間で整理しきれないという現実です。必要な反証を揃えられないまま期限を迎えると、実際には被害者であるにもかかわらず、法的な立場が逆転してしまうリスクさえあります。本記事では、被害告発の投稿をしたことで開示請求を受けてしまった女性の事例をもとに、注意喚起が名誉毀損と見なされてしまう背景、その誤解を解くために必要な反証の考え方、そして短期間で客観的な裏付けを集められる探偵調査の有効性について、具体例を交えながら詳しく解説していきます。
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【この記事は下記の方に向けた内容です】
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- SNSでの注意喚起でも名誉毀損と扱われる可能性がある
- 意見照会書は誤解でも届く仕組みであり放置は危険
- 反証のためには投稿時の根拠と被害事実を客観的に示す必要がある
- 自己判断で対応すると加害者扱いされる危険がある
- 短期集中で証拠を整理できる探偵調査が反証に有効
被害告発が「名誉毀損」扱いに…発信者開示請求に対する反証をしたい|20代女性からの調査相談
事実を投稿しただけなのに、ある日突然「発信者開示請求の意見照会書」が自宅に届いた…
以前、SNSで知り合った個人から限定グッズを購入しました。プロフィールや投稿内容を見る限り、普通の利用者のように見えたため、不安もなく取引を進め、指定された口座に代金を振り込みました。しかしその後、発送連絡がないまま相手が急に音信不通となり、アカウントも一時的に非公開に。さらに、私以外にも「お金を払ったのに届かない」という投稿を見つけ、「これは詐欺的な行為ではないか」という疑いが一気に強まりました。同じ被害をこれ以上出したくないと思い、私はSNS上で「このアカウントとの取引には注意してください」と注意喚起の投稿をしました。ところが数日後、相手側から「虚偽の内容を投稿された」として発信者情報開示請求の意見照会書が届きました。私自身は確かに被害に遭っており、投稿に嘘はありません。それでも、「もし情報が開示されて訴えられたらどうしよう…」という不安が頭をよぎり、しばらくは何も手につきませんでした。さらに、個人間のSNS取引では証拠があちこちに散らばっていて、どれが“反証”として有効なのか自分では判断できず、焦りと不安だけが募っていきました。弁護士に相談すると、「投稿の正当性を示すには客観的な証拠が必要です」と言われ、回答期限も迫っていたため本当に困り果ててしまいました。そこで私は、事実確認と証拠整理のプロである探偵に相談することを決めました。

SNSでした被害の注意喚起が「名誉毀損」にされてしまう問題とは
突然届く意見照会書…誤解でも反証しなければ不利に?
SNSで被害に遭った際、「同じ被害者を増やしたくない」という純粋な思いから注意喚起を投稿する人は少なくありません。しかし、こうした被害共有が、相手から「名誉を傷つけられた」と主張され、名誉毀損として発信者情報開示請求を受けてしまうケースが増えています。本来、他人への危険を防ぐための注意喚起は公益性があり、違法とは言えない場面も多くあります。ところが、投稿の仕方によっては「断定的に相手を非難している」と判断され、名誉毀損の要件(社会的評価の低下)が認められてしまうことがあります。また、SNS取引のように証拠が散らばりやすいトラブルでは、投稿者が被害事実を十分に証明できないまま、形式的に加害者扱いされてしまうリスクが生まれます。さらに問題なのは、被害者側が真実を伝えているにもかかわらず、相手が「虚偽だ」と主張すれば、プロバイダが中立的な立場から意見照会書を送付する仕組みになっている点です。つまり、正しい注意喚起であっても開示手続きに乗ってしまうこと自体は防ぎようがありません。その結果、被害者が突然の意見照会書に怯え、投稿を削除したり、泣き寝入りしたりするケースも少なくないのです。
反証をしないリスク
発信者情報開示請求の意見照会書が届いたとき、「自分は悪くないから放置しても大丈夫だろう」「何かの間違いだろう」と考える人は少なくありません。しかし、この何もしないという判断こそが、最も大きなリスクにつながります。意見照会書は、相手が「名誉を傷つけられた」と主張したことに対する反論の機会であり、反証を出さなければ事実関係が一方的に相手側の主張で進んでしまう可能性があります。その結果、開示が認められたり、後の損害賠償請求で不利になったりと、被害者側であるはずの人が加害者扱いされてしまう危険すら生じます。正当性を守るためには、早い段階で事実の裏付けを整理し、根拠を示す行動が欠かせないのです。
意見照会書を無視してしまうと、相手の主張だけが一方的に採用され、「投稿は虚偽である」と判断されやすくなります。本来は説明できる正当な事情があったとしても、反証を出さなければ記録上は同意したものとみなされ、開示のハードルが大きく下がってしまいます。
反証を提出しない場合、プロバイダは「争っていない」と判断しやすく、IPアドレスや氏名などの発信者情報が相手側に開示される可能性が高まります。一度開示されると取り戻すことはできず、直接連絡や損害賠償請求が行われるなど、トラブルが深刻化する恐れがあります。
反証を行わずに開示が認められると、その後に名誉毀損で訴えられた際、裁判で「反論の機会に応じなかった」「争う意思がなかった」と不利に扱われることがあります。たとえ被害者であったとしても、手続きを軽視したことで責任を問われてしまう可能性があります。
投稿の背景に被害事実があったとしても、反証を示さなければそれが証明できません。その結果、加害側が虚偽投稿された被害者として扱われ、事実関係が逆転してしまう危険があります。被害者であるにもかかわらず、自分が名誉毀損の加害者として追及される理不尽な状況が生まれてしまいます。
意見照会書が届いてから投稿を削除しても、開示手続きはすでに進んでいるため、削除だけでは問題の解決にはなりません。反証を行わなければ、「虚偽を認めた」と受け取られる可能性があり、かえって状況を悪化させることもあります。丁寧な反証こそが、自身を守るための最も重要な行動になります。
意見照会書に備えて今すぐ自分でできる反証準備
意見照会書に対して適切に反証するためには、投稿に至った経緯や被害状況を客観的に説明できる証拠を集めることが欠かせません。証拠が十分であれば、「投稿は虚偽ではない」「注意喚起には合理的な根拠があった」ことを示しやすくなり、開示が認められる可能性を下げることができます。まずは専門家に依頼する前に、自分でできる範囲の情報を整理し、反証の土台となる材料を確保しておくことが重要です。
個人でできる対応
- 投稿時に根拠の証拠を添えておく:注意喚起を投稿する際には、「実際に代金を支払ったが商品が届かない状況です」「複数の類似報告を確認しています」など、事実に基づく簡潔な説明を添えておくことで、投稿の真実性・公益性を示しやすくなります。
- 取引内容ややり取りを時系列で保存・整理する:DMやチャットなどのやり取りは、発言日時がわかる形ですべて保存し、取引開始からトラブル発生までの流れを明確にします。時系列が整理されているほど、反証の説明に一貫性が生まれます。
- 支払いや契約に関する証拠を確実に残す:銀行振込の明細、決済アプリの履歴、注文画面や購入手続きのスクリーンショットなど、代金支払が行われたことを示す資料は最重要です。「支払いが事実である」ことを示すことで、投稿の正当性を大きく補強できます。
- 相手アカウントの行動変化を記録する:非公開化、投稿削除、名前変更、ブロックなど、相手の不自然な動きがあれば都度スクリーンショットで保存します。こうした行動は、投稿者側の疑いが合理的であったことを示す間接的な根拠になります。
- 他の被害報告の有無を調べて記録する:同一アカウントによる被害を投稿しているユーザーがいれば、その存在は名誉毀損の成立を大きく否定する材料になります。SNS検索やキーワード、ハッシュタグを活用し、類似報告が確認できた場合は証拠として残しておきます。
自己解決のリスク
不当な理由で発信者開示請求を受けた場合、すべてを自己判断で対応しようとすると、状況がかえって悪化してしまう危険があります。発信者情報開示請求は法律上の手続きであり、相手の主張が正しいかどうかとは別に、形式的に進行していく点が最大の落とし穴です。投稿者側が「被害者だから大丈夫」「何も悪いことはしていない」と考えて反証を出さなかったり、証拠の整理を後回しにしたりすると、相手の主張がそのまま事実であるかのように扱われ、身元情報の開示が認められやすくなります。また、感情的に投稿を削除したり、相手に直接メッセージを送ったりすると、かえって「虚偽投稿を認めた」と受け取られる可能性や、トラブルの拡大につながるリスクもあります。さらに、焦って不適切な反論を書いて提出してしまうと、のちに裁判に発展した際に不利な証拠として扱われることもあり、状況を自ら悪化させてしまう結果につながります。自己判断での対応は、事実関係の整理不足・証拠の欠落・法的理解の不足を招きやすく、被害者であるはずの立場が逆転して「名誉毀損の加害者」として追及される危険性を高めてしまうのです。
反証を支える探偵調査の有効性
探偵調査は、反証に必要な「客観的な裏付け」を短期間で整えられる点でも非常に有効です。意見照会書の回答期限は多くの場合 2週間前後と非常に短く、そのわずかな期間で事実関係を洗い出し、証拠を整理し、反証に必要な資料をそろえるのは個人では現実的に困難です。SNS取引のように証拠がDM・送金履歴・相手アカウントの変遷など複数の媒体に散らばっている場合、なおさら対応が追いつきません。探偵は、適法な調査手法を用いて相手アカウントの実在性や過去の行動、同様被害の有無などを迅速に確認し、短期間で反証材料を形にするサポートが可能です。また、収集した情報を時系列に沿って整理し、弁護士が反証に利用しやすい形式の報告書としてまとめられるため、「投稿は虚偽ではなく、合理的な根拠に基づく注意喚起だった」ことをスムーズに示せます。限られた時間の中で確実に証拠を集め、正当性を裏付けるためには、スピーディーかつ客観的な調査が欠かせません。短い回答期限の中で最適な反証を行うためにも、探偵のサポートは大きな力になります。
探偵調査の有効性
意見照会書の回答期限は基本的に2週間程度と短く、個人では証拠を十分にそろえられないことが多い中、探偵は相手アカウントの実在性、取引状況、同様被害の有無などを適法な方法で迅速に調査し、反証に必要な客観データを短期間で整えられます。
SNS取引の証拠はDM・決済履歴・投稿・アカウント変更など複数の媒体に散在し、当事者が自力で整理すると主観的な説明になりがちです。探偵は時系列と因果関係に沿って事実を整理し、投稿が虚偽ではなく合理的な根拠に基づく注意喚起だったと示せる状態にまとめます。
調査結果は報告書としてまとめられ、真実性・真実相当性を説明するための反証資料としてそのまま弁護士が活用できます。個人では難しい「証拠の形式化」を専門家が担うことで、開示手続きや後の名誉毀損対応で不利になるリスクを大幅に減らすことができます。
今回の調査内容とかかった費用
今回の調査では、意見照会書に対する反証に必要な事実関係を明確にするため、SNS取引に関連する複数の項目を重点的に確認しました。まず、相手アカウントの実在性や運用状況を外形的に調査し、過去の投稿内容、アカウントの非公開化や名称変更の履歴、他ユーザーとの取引状況などを把握しました。あわせて、類似の被害を訴える投稿が存在するかどうかをSNS上で広く調べ、同一アカウントによる未発送トラブルの有無を確認しました。さらに、依頼者のDM履歴や送金記録を精査し、被害発生までの時系列を整理して、注意喚起投稿が合理的な根拠に基づいて行われたことを示す資料を作成しました。調査にかかった費用は、調査時間・調査員の稼働・報告書作成を含めて総額で12万円(税・経費別)となりました。SNSアカウントの外形調査や時系列整理は比較的短期間で対応可能なため、意見照会書の回答期限内に十分な反証資料を整えることができました。依頼者にとっては、短い期間で正確な事実確認を行い、弁護士が提出可能な資料として形にできた点が大きな安心につながりました。
今回の事例における調査概要
- 調査内容:反証のためのトラブルの証拠保全+アカウント外形調査+報告書作成
- 調査期間:1週間(実働10時間)
- 調査費用:12万円(税・経費別)
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突然の開示請求に負けないために押さえておくべきポイント
専門家へご相談ください
今回のケースでは、SNS上での個人間取引という証拠が散在しやすい状況の中で、被害者側が注意喚起を行った結果、相手から名誉毀損を主張され、発信者情報開示請求の意見照会書が届くという、近年増えている典型的なトラブルが見られました。被害事実があったとしても、反証を行わなければ相手の主張だけが一方的に採用され、開示が認められたり、名誉毀損での損害賠償請求に発展したりするリスクがあります。そのため、反証のための証拠収集は被害者側にとって不可欠です。探偵による調査は、短い回答期限の中で、相手アカウントの実在性や同様被害の有無、時系列に沿った証拠の整理といった、客観的な裏付けを迅速に整える点で非常に有効です。弁護士と連携することで、反証に必要な資料を適切な形式に仕上げることもでき、被害者が不当に加害者扱いされることを防ぐ強力な支えとなります。弊社ではSNS上のトラブルに関する初回相談を無料で受け付けています。意見照会書が届いた場合は、「放置しない」「焦って誤った対応をしない」ことが重要であり、早期に専門家へ相談し、事実に基づいた反証を準備することが自分を守る最善策となります。
※本サイトに掲載されているご相談事例は、探偵業法第十条に基づき、個人情報が識別されないよう一部の内容を適切に調整しております。デジタル探偵は、SNSトラブルやネット詐欺、誹謗中傷、なりすまし被害など、オンライン上の課題に対応する専門調査サービスです。ネット上の不安や悩みに寄り添い、証拠収集から解決サポートまでを一貫して行います。
週刊文春に掲載 2025年6月5日号
探偵法人調査士会が運営する「シニアケア探偵」が週刊文春に掲載されました。一人暮らしの高齢者が増加している背景より、高齢者の見守りツールやサービスは注目されています。シニアケア探偵も探偵調査だからこそ行える見守り調査サービスを紹介していただいています。昨今、日本の高齢者問題はますます深刻さを増しています。少子高齢化の進行により、多くのご家庭が介護や見守りの悩み、相続の不安、悪質な詐欺や被害などの金銭トラブルに直面しています。「シニアケア探偵」の高齢者問題サポートは、こうした問題に立ち向かい、高齢者の皆様とご家族をサポートするために設立されました。
この記事の作成者
デジタル探偵調査担当:簑和田
この記事は、オンライン上やSNS上でトラブルや問題を抱えた方がいち早く解決に導けるようにと、分かりやすい内容で記事作成を心掛け、対策や解決策について監修をしました。私たちの生活の中で欠かせないデジタル機能は時に問題も引き起こしてしまいます。安心して皆さんが生活を送れるように知識情報や対策法についても提供できたらと考えています。
この記事の監修者
XP法律事務所:今井弁護士
この記事の内容は、法的な観点からも十分に考慮し、適切なアドバイスを提供できるよう監修しております。インターネットが欠かせない生活になった今、オンラインでのトラブルや問題は弁護士依頼でも増加しています。ご自身の身を守るためにも問題解決には専門家の力を借りて正しく対処する必要があると言えます。
この記事の監修者
心理カウンセラー:大久保
誰もがスマホを持ち、インターネットができる環境になった時代で、オンライン上でのトラブルや問題は時に、人の心にも大きな傷を残すことがあります。苦しくなったときは決して一人で悩まずに専門家に頼ることも必要なことを知っていただけたらと思います。カウンセラーの視点からも記事監修をさせていただきました。少しでも心の傷が癒えるお手伝いができればと思っています。
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